AGA治療はどこで?AGAクリニックと皮膚科の違いとは

AGA(男性型脱毛症)は風邪や骨折などのように、薬を飲めばすぐに治ったり時間が経てば改善されたりするような病気ではありません。

AGA(男性型脱毛症)はむしろ逆で、放置すれば放置してしまうほど悪化していきます。AGA(男性型脱毛症)の原因は、男性ホルモンが5αリダクターゼによってジヒドロテストステロンへと変換し、それが毛乳頭細胞へ脱毛のシグナルを出すことです。

毛乳頭細胞は髪の毛の成長をコントロールしており、そこに脱毛指令がくると、ヘアサイクルが短縮してしまいます。これにより抜け毛は増え、短いヘアサイクルになってしまうことで、太くて長い毛髪へと成長できなくなり、頭皮を覆う毛髪がまるで産毛のように弱々しい毛髪になってしまうのです。

AGA(男性型脱毛症)を早めに治療した方がいいわけ

ヘアサイクルは40回の細胞分裂を2年から7年かけて行われるので、およそ80年の寿命があると言われています。しかし短縮された状態を放置してしまうと、一気に1年から半年しか成長する期間がなくなってしまいます。

男性型脱毛症の自覚症状は、抜け毛が増える程度でしか身体からのサインがないので、何時頃発症しているのかがはっきりとわかりません。そのため、自覚症状として頭皮が薄く透けて見えるようになってしまったと感じている頃には、既にヘアサイクルが短縮しています。

例えば25歳で自覚症状がないままAGA(男性型脱毛症)になってしまったとしましょう。

ヘアサイクルの寿命が80年ですので、順調にいけば残り55年はヘアサイクルが正常に循環していき、80歳でヘアサイクルが終焉を迎え、徐々に毛髪が抜け落ちていきます。米寿間近までヘアサイクルが正常に活動していれば、フサフサと頭部にも毛髪が残っているでしょうが、AGAではそれが約半分です。つまり、27~28年でヘアサイクルは終焉を迎えます。

徐々に髪の毛は産毛に近い状態にまで細く短くでしか成長できなくなり、60歳を迎える前には頭頂部と前頭部の毛髪は残っていないでしょう。

ヘアサイクルが終焉を迎えた男性

AGAは何科で受診すればいいのか

AGA(男性型脱毛症)を治療する場合、何科にかかればいいのでしょうか。頭髪のこととなると皮膚科なのか、はたまた男性ホルモンが原因なのであれば男性ホルモンを製造している精巣を調べてもらった方がいいのか、不安になるかもしれません。

AGA(男性型脱毛症)の治療は、AGA治療を専門的に受診しているAGAクリニックや、一部の皮膚科で診てもらうことが可能です。

AGAクリニックでのAGA治療について

AGAクリニックとは、文字通りの意味で、主にAGA治療を行っているクリニックになります。この場合でいうAGA治療とは、AGA治療薬であるフィナステリドを配合した薬やミノキシジル成分の薬剤などを取り扱っていたり、育毛メソセラピーなどができるAGA治療を専門的に行っているという意味です。

AGAスキンクリニックや湘南美容外科などといった、CMやタレントを使って広告を出している大手のクリニックでは、AGA治療を専門的に行っている病院はほとんどありません。

脱毛やスキンケアなどの美容外科がメインのクリニックが、美容皮膚科の延長としてAGA治療も行っています。(AGAスキンクリニックも、大本は東京美容外科です。)

唯一AGA(男性型脱毛症)を専門に受診している老舗のAGAクリニックというと、「銀座総合美容クリニック」でしょう。AGA治療薬と育毛メソセラピーの取り扱いがあり、患者満足度№1のクリニックです。

クリニックによっては、個室に分けられていたり、予約時間を調整して他の人と鉢合わせにしなかったりとプライバシーを守るような配慮がされています。そのため皮膚科や他の診療科目のように、事前予約なしに受診できるわけではないので注意が必要です。

また、AGAクリニックは雑居ビルやオフィルビルの中に入っていることが多く、「AGAクリニックに通っている」と周囲の目を気にすることなく通院することができます。

また皮膚科医と比べ、AGA治療を希望している患者が足を運ぶので、AGA治療数ははるかに勝るでしょう。

皮膚科でのAGA治療について

AGA治療は皮膚科でも受診が可能で、主な治療法はAGA治療薬による投薬治療になります。主にプロペシアとザガーロ、ミノキシジル外用薬を処方してくれます。ただしHARG療法などといった育毛メソセラピーや、植毛手術は行っておらず、国内で承認されていないミノキシジルタブレットを処方することはないでしょう。

またAGAクリニックとは異なり、AGA専門ではないので別の治療目的の患者さんも多くおり、他の患者と出会う確率は非常に高いです。そのかわり予約なしで受診することは可能ですので、AGA治療薬がなくなってしまい急きょ入用になった場合や、旅行先でAGA治療薬を忘れてしまった場合など、臨機応変に対応してくれるでしょう。

AGAクリニックと皮膚科の違い

ではAGAクリニックと皮膚科の違いは何かというと、施術の内容ではないかと思います。

皮膚科でのAGA治療法は投薬治療に対し、AGAクリニックは投薬や育毛メソセラピー、植毛などでAGA治療が可能です。そのためAGA治療薬で効果を感じられなかった時に別の方法で治療することができます。

皮膚科など一般診療科目での薬の処方の仕方は、医師が患者から症状を聞き、それに合った薬の処方箋を出して調剤薬局で処方してもらうのが一般的です。しかしAGA治療は自由診療になりますので、健康保険の適応外になってしまい薬代が1万円超えることも。

AGAクリニックではカウンセラーが常駐しており、そういった薬の説明、AGAの症状など細かく説明した上で、治療を開始するかを患者自身に判断を委ねてくれます。一般的な病院と異なり、いきなり薬を処方してきません。

そのため自分の予算内でAGA治療法を選択でき、治療過程を医師と相談しながら自分の納得のいく治療ができるでしょう。

AGAクリニックでは経過を観測するために、都度頭部の写真を撮ることがあります。治療薬を処方して文字だけでカルテを書いているわけではないので、少し前の自分の頭部と現在の頭部を見比べることができるのも、AGAクリニックならではでしょう。

まとめ

  • AGAクリニックはAGA治療が専門的
  • 皮膚科でもAGA治療を行っている所もある
  • AGAクリニックの治療法は投薬治療と育毛メソセラピー、植毛など多彩
  • 皮膚科のAGA治療法は投薬のみ
  • AGAクリニックの方が皮膚科よりもプライバシーに配慮がある
  • AGAクリニックは予約必須だが、皮膚科は当日診療可能の所もある

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